鉄欠乏症は不妊の原因にもなってしまう?

女性がなりやすい鉄分が不足することによる貧血を、鉄欠乏性貧血と呼びます。鉄分は血液中の赤血球の中に存在するヘモグロビンを生成するのに必要な栄養素で、鉄分が不足することによりヘモグロビンの合成が間に合わなくなってしまいます。

ヘモグロビンの働きは酸素の受け渡しですが、生成が間に合わなくなってしまうことで酸素の受け渡しが上手くできなくなってしまうため酸素欠乏に陥り、身体や脳が上手く動かなくなってしまうという貧血の症状が起こってしまいます。

この貧血の症状は、不妊治療をしている人にも大きな影響を与えます。鉄分不足による貧血は生理不順を招きやすくなり、それが原因で妊娠しづらい状態を作ってしまいます。

また、鉄分の不足は卵巣に影響を与えてしまいます。子宮にはたくさんの毛細血管がありますが、貧血になることによってそれらの血管に必要な酸素と栄養素が供給されなくなってしまいます。

さらに貧血は妊娠に大きな影響を与える黄体ホルモンの分泌が低下してしまう原因にもなります。黄体ホルモンは受精卵のベッドとも言える子宮内膜を厚くすることで卵巣に着床させやすくする働きや、妊娠しやすい体内環境を整える働きがありますが、黄体ホルモンの分泌が低下すると受精卵が着床するベッドが作れないことによる不妊の原因にもなりかねません。

不妊治療を受けている患者さんの多くが、潜在的に鉄分不足だとも言われていて、不妊治療の際には貧血がないかどうかのチェックを行う病院が多いとも言われています。貧血は徐々に進行するため、自分が貧血だという自覚のない患者さんも多くいるためです。

鉄分が欠乏することが原因の不妊の治療には、まずしっかりと鉄分の補給をして妊娠しやすい身体作りを行うことが重要です。貧血が解消すれば身体中の血液のめぐりが良くなることで子宮も温まります。さらに黄体ホルモンの分泌も正常に戻ることで、自然と妊娠しやすい身体作りができるのです。

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